ピース又吉「火花」の内容

2人の芸人の関係性を描いた純文学
芥川賞を受賞したことで話題となったお笑いコンビ・ピースの又吉直樹さんが書いた「火花」は、ミリオンセラーを達成して、空前の大ヒットを記録しそうな勢いで売れ続けています。

お笑いコンビ「スパーク」を組む徳永という後輩芸人と、お笑いコンビ「あほんだら」を組む神谷という先輩芸人2人の関係性を描いた純文学で、徳永は、神谷の笑いに対する哲学や人間性に憧れを抱き師弟関係を結ぶことに。

しかし、徳永が売れ始めたのを境に、徐々に2人の師弟関係は微妙に崩れていき、お互いが別々の道を歩み始めるといったストーリーになっています。

テーマは「笑い」と「人間」の本質
「火花」は、神谷・徳永という2人の先輩・後輩芸人の関係性を通して、「笑い」と「人間」の本質をテーマにしてストーリーの中で上手く表現されています。

いつも何気なくテレビなどで見ているお笑い芸人の人たち普段の姿はあまり公になることはありませんが、「火花」では、芸人の世界における先輩と後輩の人間関係がリアルに描かれているのです。

ある日偶然運命的に出会って共に歩んでいく神谷と徳永の芸人同士のやり取りから、笑いの厳しさや真髄に触れることができるだけでなく、人間の根底にある考え方などを取り上げて、人間の生きる意味とは何かを考えさせられ、人間の本質部分にも気づかされます。

登場人物やストーリーは自身の体験も反映
登場人物やストーリーは自身の体験も反映されていると又吉さん本人がおっしゃっています。

例えば、「火花」に登場する中心人物である個性溢れる先輩芸人・神谷は、又吉さんが実際にお世話になってきた誰か特定の先輩芸人さんをモデルにしているわけではなく、いろんな先輩をヒントに描かれていて、各先輩の面影が少しずつ混ざり合ったようなキャラになっているそうです。

一方、後輩芸人の徳永は、やっぱり又吉さん自身にかなり似たキャラになっているようですが、自分と全く同じキャラだと書きづらくなるかもしれないので、あえて自分とは少し違う考え方を持ったキャラにしたそうです。